トレイが出てこない
今年最後の修理ネタは小ネタで。
ジャンクで購入し、以前からいろいろイジってブログでも何度か紹介しているレトロPCのPC-9821 V200ですが、
光学ドライブの高速化のため、現在は標準で搭載されていたCD読込4倍速のCD-ROMドライブを取り外し、高速なCD読込48倍速相当のDVDドライブに換装しています。(実際はPC-9821の本体IDEのインターフェースが古い低速なPIO規格のため、いくら速いドライブを接続しても本来の半分も速度は出て無いとは思いますが・・・笑)
で、最近このDVDドライブ調子がかなり悪い。具体的な症状はDVDトレイの開閉ボタンを押しても、”ガコッ!”と言う様な音がするだけでトレイが一向に出てきません。何度も押していると20回に1度位はトレイが出てくる時もありますが、これがかなりイライラします。
この症例は良くある症状なので経験した事がある方も多いと思いますが、ほとんどの原因はトレイ可動部のゴムベルトの劣化です。
ドライブを取り外す
では本体を分解してDVDドライブ(以下ドライブ)を取り外していきましょう。
このドライブは以前にハードオフで330円で手に入れたものですのでシールが貼ったままになってますね。ドライブに取り付けてある各種ケーブル類を抜いていきましょう。
ケーブル類を抜いて、固定してあるネジを取り外せばドライブが前方に引き出せます。取り出し完了です。
ドライブを分解していく
ちなみに取り出したドライブのIDEインターフェース部はこんな感じ。ずいぶん前からPCのドライブ接続の規格はSATA規格が主流になっているので、このIDE規格を知らない若い人も多いでしょうね。
まずはネジを外し裏ブタを取ります。
その後ひっくり返して上ブタを取り外すとメイン部分にアクセスできます。
折角分解したので、まずはピックアップのお掃除。無水エタノール等を付けた綿棒でごく軽く拭いておきました。
レンズの掃除後は原因のゴムベルト探し。トレイを軽く引き出した時に問題になっていると思われるゴムベルトを発見しました。
ゴムベルトを交換しようとしたが・・・
早速プーリーからゴムベルトを取り外してみました。
長年の使用で正円形では無く少し玉子型に変形しています。ゴムも少し硬くなってますね。これらが原因でプーリー部で回転がスリップしてトレイが開かなかったようです。交換した方が良いですね。
後は、あらかじめ家にあるストック部品から同様のサイズのゴムベルトを探します。
・・・・ありゃ?、このドライブのゴムベルトが小さすぎて家にあるストックでは合うものが無いですねぇ。一番小さいゴムベルトでも径が大きすぎます。うーん。
熱湯で直してみる
無いならしょうがないので、今回は熱湯でゴムベルトを柔らかくして試してみましょう。
何度かお湯を変えて長時間つけておいたところ、心なしかだいぶ正円形に近い形になってました。
この後ゴムベルトを戻しテストしてみると、
無事、100%トレイがしっかり出てきてくれるようになりました。とりあえずは修理完了ですかね。
その後、数週間程様子をたところ特に支障なく開閉出来ていますが、本来硬化したゴムの完全復元は不可能と言われていますので、今回の処置はあくまで一時しのぎだと思われます。また部品が手に入れば交換をしてメンテナンスしたいと思います。
って事で今回及び今年の記事はここまで。では、また来年。良いお年を~。