薄型のPS2を修理してみた

フリマサイトで購入

フリマサイトで薄型タイプのジャンクPS2を購入。電源は入るが、ディスク読み込まないとの事。

購入金額はクーポン使用で1200円程となかなかお安い価格でした。

型番はSCPH-75000。CPUとGPUが統合されたモデルで互換性等にかなり問題があり、まともに動作しないソフトが多数あります。多少PS2に詳しい方なら鬼門とされているモデルですねw(ちなみに薄型のPS2の中では”SCPH-70000”番が一番安定しているのでお勧めです。) まぁ、自分の場合は他にもPS2は5~6台所持しているので今回は完全にネタ扱いで購入しました。

 

症状を再確認

では、改めて症状を確認していきましょう。

あーなるほど、確かにディスクを読み込んでいませんね。CD、DVD何れもディスクを認識しません。

一応ピックアップレンズ等を綿棒で磨きましたが改善はしませんでした。

その後しばらく調べていましたが、どうやらピックアップの問題では無く、そもそもディスクが回転していないようです。これ以上の点検は分解が必要ですね。

後は、時計が狂ってますので内蔵のボタン電池も電池切れを起こしていますね。まぁ、これは想定内。

 

分解していく

さて、分解をしようかと裏返した所ちょっとした異変に気が付きました。

本来この機種は写真の隠しネジのフタの上に”分解禁止シール”が貼られているのですが、キレイに剝がされています。あー、これはヤラレてるかも・・・・

・・・・と思い不安になりながら分解しましたが、特に内部に異常はありませんでした。

ホコリ等もほとんどなくファン等もキレイでした。

前所有者はおそらく開封しただけで、変な改造や部品取り外し等は行っていないようで、とりあえずは一安心。

 

まずは内蔵電池交換

まずは内蔵のボタン電池の電圧を測定。全く電圧が出ていません。やはり完全に干上がってましたね。

電池のビニールカバーを外して電池交換(CR-2032)します。

ただ、ここで電池に溶接されている端子を引っぺがして単純に無理やり電池交換するだけでは面白くないので、

メンテナンス性を考えて、上記のようなボタン電池ホルダーを中に組み込み今後の電池交換が楽に行えるように改造しておきましょう。

元のボタン電池のケーブルと電池ホルダーのケーブルをハンダ付けし、熱収縮チューブで結合します。

電池ホルダーを何処に固定するか迷いましたが、ヒートシンクからの排気に極力影響が少なさそうな本体左上部に配置しました。

(ケーブルを固定している紙テープが貼ってある位置に空きスペースがたくさんあるように思えますが、この辺の位置だと上蓋カバーとの干渉があり蓋がカバーが閉じられなくなります。)

って事で、まずは電池交換修理は完了。

ディスクドライブの修理

続いて、ディスクが回転しないディスクドライブを見ていきましょう。

(↑基板中央上部にある開閉感知スイッチ)

(↑本体右側下部にある電源スイッチ付近にある開閉感知スイッチ)

しばらく調べた結果、この機種の場合、上記2か所の位置にディスクドライブの開閉を感知するスイッチがあるのですが、この各スイッチとディスクの開閉蓋との接点部分が噛み合っておらず、ディスクの蓋を閉めた状態なのにスイッチが押した状態になっておらず、ディスクの読込を開始しないという状態になっていました。

おそらく、前所有者の方が本体を分解し元に戻すときに、この噛み合わせに不正咬合が起こってしまったものと思われます。比較的高額なドライブ交換も想定していたので、これが原因なら自力で直せる症状なのでラッキーでした。

薄型PS2特有の問題

さて、これも有名な話ですが、薄型PS2には更に特有の問題があります。それは、経年劣化でディスクドライブ内のフラットケーブルが浮き上がり、ディスクに傷をつけてしまうというやっかいな問題です。

上図はディスクドライブ部分を横から水平に見た写真ですが、ピックアップ部分が左右に動く際にこの様にフラットケーブル部が盛り上がり、この部分がディスクと接触し傷を付けるという訳です。

 

(↑上から見た図)

(↑横から見た図)

この問題の簡単な解決方法としてはピックアップレンズのユニットの隙間に適当なプラスチックの板をハメ込みフラットケーブルが浮き上がらないように抑えるといった方法がよく用いられます。

自分の場合は、このような形状のモノを自作してハメ込みました。

(ちなみに最初からこの形を想定して切った訳では無く、稼働時に各部に干渉しないように各部を切り落として試行錯誤した結果この形に落ち着いたといった感じです。)

無事修理完了!

って事で、無事各所を修理してゲームが遊べるようになりました。巷では先述したようにあまり人気の無い”SCPH-75000”ですが、自分の所有しているゲームを遊ぶ限りでは不具合は全く無く、修理した事により愛着も湧きましたので大事に遊んでいこうと思います。

今回はここまで。ではまた。

Author: Naokit

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください