ワンセグチューナーを広帯域受信機化してラジオを聴こう – SDR –

格安のワンセグチューナー

かなり前ですが、ハードオフに行った際にPC用ワンセグチューナーが山積みされており、値段は確か500円程でしたので一個購入。

型番はLT-DT306BKでレッドスパイス社の商品です。

しかし、当時サブのスマホにワンセグチューナー機能が内蔵されており、わざわざこれを使う機会もなくいつもの如くそのまま押し入れにしまっていました。

広帯域受信機として使用可能?

この商品はテレビのワンセグ放送をもちろん視聴可能な訳ですが、実は特殊な専用ソフトを使用しパソコン等と接続することにより”広帯域受信機(25Mhz前後?~1.7Ghz前後?)”としても使用可能なのです。(この技術は”SDR: Software Defined Radio”と呼ばれています。)一般的な市販のラジオはAM放送やFM放送等のごく限られた周波数しか受信できませんが、広帯域受信機であればそれ以外にも(機器にもよりますが)アマチュア無線、航空無線(エアバンド)、消防無線等が受信できるようになります

(ただ、どのワンセグチューナーでもSDR化が可能かというとそういう訳ではなく、特定のチップ(RTL2832U等)を搭載した機種のみですのでその点はご注意を。また、中波や短波放送帯を受信したい場合はHFコンバーターのような機器を追加して使用するか、Direct Samplingモードに対応したSDR専用端末を購入し更にノイズを除去するためローパスフィルターを接続する等の工夫が必要だと思われます。)

今回はこのワンセグチューナーを使用してSDRを試してみたいと思います。

もちろん、SDR専用の機器もたくさん発売されているので、より広範囲な周波数帯を受信して本格的に使用したい方は専用のSDR機器の購入をお勧めします

 

付属品をチェック

主な付属品は一般的なUSBメモリほどの大きさの本体、伸縮可能なロッドアンテナ、F型変換コネクタの3個。

本体のアンテナ接続部はこのような形状(MCX端子?)で、必要に応じて前述のロッドアンテナ、F型変換コネクタのどちらかを取り付けできます。

今回はロッドアンテナを取り付けました。

パソコンに専用ソフト&ドライバをインストールする

PC用のSDRソフトとしてはSDR Sharp (SDR#)HDSDR等が有名な様ですが、とりあえず自分はSDR Sharpの方を導入しました。

ドライバ等の導入の方法や基本的な操作方法は”Falcon様”のサイト等が詳しいのでそちらを参照いただければ良いかと。

https://falconblog.org/sdr-sharp-realtek-install/

デバイスマネージャー上に”RTL2838U…”等の表記があればドライバは上手く導入できていると思われます。

SDR Sharpを起動してみる

(ここではチューナー選択等の初期設定等は終了している前提で話を進めます。)

インストールが無事完了すれば、さっそくSDR Sharpを起動してみます。

はい。起動しました。起動したら、

画面左上の方の受信方式を選びます。今回は一般的なFM放送を受信してみましょう。WFMを選択します。

その後、画面左上の方の三角のPlayボタンを押せば受信を開始します。何か音が聞こえてくるはずです。

後は、画面上部の数字部分に聞きたい周波数の数字をマウスでクリックして入力します。

今回は78.2Mhzに合わせました。

聞きたい周波数を直接入力しなくても、スペクトラム表示部をスライドして視覚的に同調する事も可能です。

スペクトラムの山が盛り上がっている所で何かしらの電波を受信している周波数帯ですね。山が高いほど電波の受信感度も強いです。

どうでしょうか。ここまでで、ラジオの音声が聞こえてくるはずです。

デジタルチューニングで正確な同調ができますし、自動利得制御(AGC)機能も設定できるので感度は良いですね。

受信時はこんな感じの画面になります。スペクトラムアナライザーとウォーターフォール表示が高価な広帯域受信機の画面の様でとてもカッコいいです。もちろんこの画面は設定で変更可能なのでお好みでいろいろカスタマイズできます。

他の細かい操作方法は割愛しますが、興味のある方はググってみてください。

航空無線等は受信確認できず

先述しましたが、この受信機では航空無線等も受信できるようです。

その場合、変調方式も電波に合わせて”AMやNFM”等に切り替えも必要になるとの事。

FM放送 → WFM

航空無線 → AM 

アマチュア無線、消防無線など → NFM、AM(50Mhz帯)

試してみましたがこれらは残念ながら自分の住んでいる地域では上手く受信できませんでした。現在住んでいるマンションではもともとラジオの感度があまり良くないので、その問題の可能性もあります。(付属アンテナが貧弱なのもありますが、F型変換コネクタを使用してテレビアンテナに接続しても受信不可でした)

また、付属のアンテナもワンセグ受信に特化したものなので、それ以外の周波数帯の受信では感度があまり良くないのも原因の一つだと思います。

電波が比較的強い地域であれば受信も可能ではないかと思われますので、機会があればノートパソコンと組み合わせて近所の公園等へ外出した際にまた、試してみたいと思います。

※私、Naokitが何か使用方法を根本的に使い方を勘違いしている可能性もありますので、詳しい方がいればご教授いただければ幸いです。

スマホとも接続可能

今回はPCと接続しましたが、以下のようなOTGケーブル等を使用して変換(Type C)すればAndroidスマホと接続も可能な様です。

アプリはたくさんあるようですが”RF Analyzer“が有名な様です。

PC用のSDR Sharpと同じく、スペクトラムアナライザーとウォーターフォール表示で電波を視覚的にチェックできるので便利。

↑受信中のRF Analyzerの画面

スマホだとノートパソコンより更にお手軽に外に持ち運びが可能なので外出先でいろいろ受信テストをしてみたい時は良さそうですね。

では、今回はここまで。

Author: Naokit

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