ディスクカードのバックアップ起動を試してみた

ディスクカードのバックアップ

先日フリマサイトで購入してベルト交換修理を行った貴重な初期型のディスクシステムですが、この初期型はディスクカードのバックアップ作成が可能との事なので知的好奇心もあり今回はそれを試してみたいと思います。

それにしても我が家でディスクカードのバックアップが作成できるというのは、さながら家にディスクライターがあるようで少しワクワクしますね

ディスクライターって?

ファミコン用の周辺機器であるディスクシステムが普及していた頃(1986年~1993年頃まで)、街のおもちゃ屋さんでは存在感抜群の任天堂のある機械が鎮座していました

それがディスクライターです。当時おもちゃ屋の前を通ると

カウンター内でディスクライターのデモ映像と共に、この音楽が流れ続けていた記憶がある方も多いでしょう。

当時、世界的な半導体不足によりROMカートリッジの価格が高騰していたため、その打開策として任天堂は安価で大容量なディスクカードを採用・普及させるためディスクシステムを発売しました。(ただ、そのわずか数年後にはこの問題も解消され、より大容量・高性能なROMが開発され急速にディスクシステムは衰退する事になり再びROMカートリッジ全盛の時代へ戻っていきます。)

なんと500円で書き換え可能

短命に終わったディスクシステムですが、当時のユーザーにとっての最大のメリットは、安価にゲームの書き換えが可能な事でした。

具体的には今遊んでいるゲームに飽きた時にはお店にディスクカードを持っていき、このディスクライターを使用して店員さんに他のゲームに書き換えてもらう事が出来たのです。その値段はなんと約500円。当時、ROMカートリッジのソフトは普通に買うと5000円前後はしていたと思うので、そのわずか10分の1という子供のお小遣いでも十分支払える値段設定は衝撃的でした。(まぁ、この低価格設定がゆえに儲けも少なくディスクシステムへの参入を渋るサードパーティ社は少なくなかったと思いますが。)

また、内部的にはディスクライター内にあるマスターディスクからユーザーのディスクカードへゲームをコピーしているだけなので、当然在庫切れになる事も無く人気タイトルでも確実にその日に手に入れられるというメリットもありました。この辺は現在のダウンロード販売に通じる所がありますね。

バックアップツールディスクを作成

さて話がそれましたが、ディスクカードのバックアップに話を戻しましょう。

ディスクカードのバックアップには当時もいくつかのバックアップツールが存在していましたが、今回はフリーソフトである”DupliFDS”を使用してみましょう。

この”DupliFDS”をダウンロード後、少し前にこのブログでも紹介した”FDSKEY”を使用し、余っているディスクカードの片面にこのプログラムを書き込んで”DupliFDS”の実ディスクを作成しました。(具体的には”FDSKEY”上で”DupliFDS”を起動し、コピー元を”DupliFDS”、コピー先をディスクドライブのディスクカード側にして書き込みを行いました。)

※注: 実際には必ずしも実ディスクを作成しなくてもバックアップは出来ますが、都度仮想ディスクの作成が必要であったり何度も”FDSKEY”とディスクドライブ間のコネクタの抜き差し作業が必要で面倒なため、今回は実ディスクを作成し運用します。

実際にバックアップを試してみる

それでは早速バックアップを試してみます。内容は以前に紹介した”FDSKEY”を使ってのディスクカードイメージ作成の手順とほぼ一緒ですが、改めて紹介します。

まずはファミコンを起動し、先ほど作成したDupliFDSのディスクカードをディスクシステムに挿入します。

DupliFDSが起動しました。

起動後は”Eject Disk”と表示されているので、DupliFDSのディスクカードを取り出すと

今度は”Insert source disk”と表示されますのでコピー元のディスクカード(今回は片面ソフトである任天堂の”ピンボール”)を挿入します。

(ちなみにこのディスクの裏面は何も書き込まれていない状態です。)

コピー元のディスクカードの読込が始まります。

読込が完了すると、コピー元のディスクカードの取り出しが求められ、

ディスクを取り出すとターゲット先のディスクの挿入が求められますので、コピー先の空ディスクを挿入します。ここでは先ほどのピンボールの何も書き込まれていない裏面をセットしました。(この際、ゲームが入ったディスクを挿入してしまうと上書きされて元のゲームは消えてしまいますので注意。)

コピー先のディスクカードへ書き込みが開始されます。

書き込みが完了するとCRCチェックが自動的に始まり、問題がなければ、”SUCCESS!”と表示され無事に書き込みが完了しました。

書き込み後は内容がすぐ分かるようラベルを貼っておきましょう。

なお、今回は容量の少ないゲームだったので一回の入れ替えで完了しましたが、容量によっては上記のコピー元とコピー先のディスクカードの入れ替え作業が複数回必要になる場合もあります。

バックアップ起動成功

では、バックアップ起動を試してみましょう。先ほど作成したバックアップしたディスクカードを挿入しファミコンの電源を入れると、

任天堂の許諾画面後、無事バックアップしたディスクカードからピンボールが起動されました。

やりました!バックアップ成功です。これでA・B両面ともピンボールのソフトのディスクが無事出来上がりました

書き込みが成功した時は我が家にも簡易的なディスクライターが導入された気分で少し興奮しましたね。

今の所自分はあまり貴重なディスクカードのゲームは所持していませんが、将来的にもし手に入れた際にはオリジナルは大事に保存して、バックアップカードで思う存分遊べるようにしたいと思っています。

・・・って事で今回はここまで。では、また。

Author: Naokit

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