レトロなテレコを発見
ハードオフのジャンクコーナーでレトロなテープレコーダ(以下テレコ)を発見。型番はRQ-2112。調べてみると1990年に発売されたモデルの様です。
ジャンク理由は通電はするが再生・テープ取出し不可のジャンク品。中には取り出せなくなったテープが入ったままになっているようです。
(↑参考資料 画像出典:Wikipedia ファミリーベーシック テープレコーダ )
通常なら最近テレコにはあまり興味は無いのでスルーしますが、この機体はファミコンの往年の周辺機器”ファミリーベーシック テープレコーダ”を彷彿とさせるデザインで、何となく見過ごせなかったのでとりあえず購入してみました。値段も550円と格安ですしw
症状を再確認
とりあえず症状を再確認しましょう。
単2電池4本でも駆動しますが、メガネプラグケーブルを繋げばAC電源でも動作可能なので今回はそれでテストします。
再生ボタンを押したところテープは回転せず。しかし、ボリュームを上げてみるとスピーカから”サーッ”というホワイトノイズが聞こえるので通電はしている様です。
次にテープ取り出しボタンを押すと、わずかにフタ部分が持ち上がりますが、テープが出せる程は持ち上がりません。やはり内部で何かに引っかかっている様です。
ちょっと見にくいですが、どうやら、テープ取り出し時には本来は引っ込む構造になっている”録再ヘッド”と”ピンチローラー”が何らかの原因でテープ下部にとどまって引っかかっており、それが原因でテープが持ち上がらない状態になっている様です。
またこのテレコの構造上、このテープを取り出さない事には分解もほとんど出来ないのでこれは骨が折れそうです。
苦労の末テープ取り出しに成功
その後、各種工具を駆使して引っかかり部分を押込む等してなんだかんだで1時間以上かかり、どうにかフタ部分を破損させずにテープの取り出しに成功しました。
ちなみに取り出したテープは、藤あや子さんの”紅(べに)”でした。1996年頃の曲の様です。
残念な事にテープには多少のダメージを与えてしまいました。
本体を分解
次は再生できない原因を探るため、いよいよテレコ本体を分解していきます。
はい。テープが取り出せているので簡単に開きました。
カセットデッキの表面は特に問題は無し。
再生ボタンを押した時に、モーターの回転音も聞こえるのでモーターに異常も無いようです。
次にカセットデッキ部の裏面を確認。どうやらこの大きなプーリー部が再生時に空回りして回転していないようです。
って、事でゴムベルトを交換。交換後はスムーズにプーリーが回転する様になりました。
後は、ついでに”録再ヘッド”部分も無水エタノールを含ませた綿棒で軽くお手入れしてキレイにしておきましょう。
再生テスト
その後、組み上げてカセットテープの再生テスト。スピーカーからしっかり音も出ていますし、音の歪や回転速度にも異常は無さそうです。
やりました!修理もうまくいったようです。
ファミリーベーシックでも動作確認
最後は一番やりたかったテスト。ファミリーベーシックでの動作テストです。
冒頭でも少し話題に出しましたが、ファミリーベーシックとはファミコンを使用してBasicのプログラミングが出来るという任天堂のファミコン周辺機器の一つで、このファミリーベーシックで作ったプログラムをテレコを使用してカセットテープに保存が出来るのです。過去にこのブログでも何度か記事にしています。
結果は無事成功。セーブ・ロード共に問題なく行う事が出来ました。しかもボタン類も大きくて扱いやすい。
以前までは保存に何の特徴も無い上記の様な小さなテレコを使用していましたが、今後はこのテレコをメインで大事に使用していこうと思います。
って事で今回はここまで。では、また。
P.S. ↓ファミリーベーシックのデータ保存について、下記の様にスマホを使用してのデジタル保存を試したこともあります。興味のある方はこちらの記事もどうぞ~。