ジャンクコーナーで発見
先日、ハードオフのジャンクコーナーでレトロなポケットテレビを発見。箱付きで状態も良さそうです。
値段はなんと100円(税別)!。まぁ、100円なら、という事でとりあえず買ってみました。
開封して外観チェック
型番はST555。シチズン製のアナログテレビです。シチズン製のテレビとはちょっと珍しい。
ゲームボーイよりやや小さいくらいのサイズ。
裏はこんな感じ。1997年製なので、もう25年前の製品です。25年前にしては状態は非常にキレイです。
動作には単三電池4本が必要な様です。マニュアルは残念ながら欠品してましたが、おそらくこの頃のポケットテレビはこの電池で数時間しか電池は持たないと思われます。かなりの高燃費(燃費が悪い)。
ちなみに写真には写っていませんが電池蓋はちゃんと付属してました。
動作チェック
電池を用意してスイッチを入れてみると、電源は入りバックライトも点灯しました。
が、上の写真でもお分かりのように、液晶の複数のライン欠けが見られます。これは目立ちますね。
この現象は古いゲームボーイ等でもよく見られますが、まぁ、経年劣化で接触が悪くなっているのでしょうがないですね。
ちなみに、この頃の液晶は現在のようなTFT液晶ではなく、DSTN液晶である事が多く、視野角も狭く(正面以外の視聴だと変色が激しい)、残像も多くお世辞にも見やすいとは言えません。
あ、あと当然ですがアナログチューナーしか内蔵されていませんので現在の地デジ放送やワンセグ放送は視聴不可ですw
液晶のライン欠けを直したい
電源が入ることは確認出来たので、後は気になる液晶のライン欠けをどうにかしたいですね。
って事で、とりあえず分解していきます。
内部は、写真上部の赤黒のバックライトの電源ケーブルと下部のフラットケーブルがケースの前後部を繋げており、作業に邪魔なので下部のフラットケーブルを抜きました。上部の電源ケーブルは基板に直接ハンダ付けされており外すと面倒そうなのでこのまま作業します。
液晶裏部の銀色のパネルを外すと、基板と液晶部を直接ハンダ接続されているフラットケーブルがありました。ここの接触が怪しそうです。
この部分をアルミホイル越しにハンダごてで温めながらしばらくゴシゴシと擦ってみます。
この作業を行う際、ハンダごての温度を上げ過ぎるとフラットケーブルが溶ける可能性があるので自分は250℃位の低めの温度設定にしておいた方が安全かと思います。
その後、軽く組みなおし、通電して画面を確認しますが、残念ながら全く改善なし。今回はどうやらこの部分の接触不良ではなさそうです。
気を取り直し、更に液晶部の分解を進めていくと液晶のサイド側に別のフラットケーブルの接続部があることを発見。
途中の作業写真を撮り忘れていましたが、この小さなフラットケーブル接続部分を先程と同様にハンダごてでしばらく温めてゴシゴシしました。
その後、また組み直してテストしてみると液晶のライン欠けが増えたり減ったりしています。ここの部分の接触不良で間違いないようです。
ライン欠けが無くなり液晶復活!
上記の作業を30分程繰り返して、最終的にライン欠けを全て無くす事に成功しました。
初期型のゲームボーイで同様の修理の場合は、通電して画面でライン欠けの増減の状態を見ながら作業が行えるので楽なのですが、今回のポケットテレビの場合は、構造上通電しながらの作業が出来ないので、少し温めては、組み直して状態をチェックというのを繰り返す作業になるので非常に面倒で手間がかかる作作業でした。
個人的にはもう2度としたくない修理です。
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さて、苦労して無事ライン欠けを修理した訳ですが、先述の通り今はアナログ放送は停波していますので直したところで残念ながらテレビは何も視聴できません。
修理は成功しましたが、何か空しい・・・・。まぁ、いいんです。修理の経験スキルが向上したって事で、ポジティブに考えたいと思います。
機会があればRFコンバーターでも使って何か映してみようかな・・・・・
って事で、今回はここまで。では、また。
追記
先日Twitterでもネタにしましたが、この修理完了の数日後ファミコンのRF端子からポケットテレビのロッドアンテナに接触させて、ファミコン画面をVHF帯で無理やり受信し映してみました。
映るには写ったんですが、DSTN液晶はやはり見ずらいですねw