壊れたハードディスクを分解してみた

ハードディスクが壊れた

突然ですが、長年使用してきたシーゲイトの3TBハードディスクが壊れました。PC上でどうやっても認識しなくなりました。

数年前からDiskinfo情報で不良セクターが検出されるようになっていたので、重要なデータは保存せずにサーバーのキャッシュファイル用ディスクとして使用していました。

確か使用時間は30000時間以上は使用していたと思うので捨てるのに悔いは無いのですが、そのまま破棄するのもデータ漏洩のリスクありますし、ネタにもなるので分解してみることにしました。

分解には特殊ドライバーが必要

ハードディスクには特殊な形状のドライバーが必要です。大抵のハードディスクでは6角の星形形状のトルクスドライバーが必要になります。

ちなみに、この機種にはこの2タイプのサイズのネジが使われていました。

まずは裏面コントローラ基盤を外す

まずは裏面のコントローラー基板を外します。

これは簡単に外せました。見たところ特に異常はないですね。

裏面の外して分解できるものはこれだけです。

表面の蓋を開けひたすら分解していく

次に表面。6か所あるネジと黒丸部分のシール下にあった隠しネジを外すと蓋が取れます。

ハードディスクのメイン部分である円盤(プラッタ)が見えるようになりました。

いつも思いますが、この円盤は鏡のように光沢があり一切の曇りもなくピカピカでとても美しいです。

この円盤はこの機種の場合3層構造になっておりそれぞれの円盤の両面を挟むように、4つの磁気ヘッドが固定されています。

円盤上部に固定されているプレートを外します。

次にこの磁気ヘッドの部分のプレートのネジを外します。

外すと磁気ヘッドのコイルが確認できます。

(↑プレートには強力な磁石が貼付られおりドライバーに吸い付いてきます)

このコイルの両面には強力なネオジウム磁石が配置されており、コイルに電子制御した電流を流すことによりコイルが磁力化しヘッド位置を素早く稼働させ円盤からデータを読み書きしているわけですね。

この磁石は何かの工作にも使えるので、欲しい人は取っておきましょう。ただ、かなり強力な磁気なので保管の際はクレジットカード等の磁気面や磁気媒体には近づけないように注意しましょう。

次に円盤中央部分のネジを外しています。

これも簡単に外せます。

3層になっている円盤を全て取り外しました。今回の場合は円盤1枚あたり1TBの容量ですね。

円盤は光の反射率がとても高いのでカラス除けにも使えそうw

円盤を取り外した後はこんな感じ。後は磁気ヘッドの取り外しのみ。

この磁気ヘッドの外し方が最初分からなかったのですが、裏面のシール下に隠しネジがあるのを発見しました。

先ほどのネジを外すと、

最後の部品である磁気ヘッドが無事取り外せました。

分解した部品をすべて並べてみました。思ったよりシンプルかも知れません。

しかし、最近はこのたった数枚のディスクの表面上に数テラバイトという、とてつもない情報量を保存できるという事を考えると、改めて凄い技術力だと思いますね。

では今回はここまで。

Author: Naokit

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