ポピュラーな業務用アイテム
今回はハードオフでちょっと面白そうなものを発見。
ジャンクのバーコードリーダーです。値段は税抜500円。型番はFFTA-10Aでした。
コンビニやスーパーなどでお会計時に見かける、商品のJANコードを”ピッ”とスキャンするアレですね。業務用のアイテムでも非常に知名度が高い機械だと思います。普通に買えば5000円~業務用だと1万円近くするので動けばお得ですかね。
まぁ、見た目業務用っぽいので耐久性も高そうで、そうそう壊れている事も無いだろうと思い購入。
ちなみに接続方法はPC等への接続が可能なUSB接続タイプです。
バーコードリーダーって具体的には何をするもの?
さて、みなさん。良く見かけるこの機械、具体的に内部的にはどのような処理をしているのか知っていますでしょうか?
具体的にはこの機械はプリントされたバーコードの模様を光学的に感知し、白い部分と黒い部分の光の反射率を読み取りそれを数字に変換(デコード)出力しているだけの機械です。
つまり、パソコン側から見ればこれはキーボードやテンキ―と同じような単なる数字専用の入力機器なのです。
その読み込んだJANコードの数字を元に、店舗のサーバーのデータベースと連携し、商品の価格等の情報を呼び出し、計算させたり売上数や在庫数の管理をしているというわけですね。
動作テストでパソコンに接続してみる
パソコンのUSB端子にバーコードリーダーを接続してみます。
差し込むと認識音がして、ドライバが自動でインストールされました。
特に何もしなくてもWindows側で自前でドライバを持っているようで普通に認識します。
ちなみにWindows7のデバイスマネージャ上では上記の様にバッチリ認識されています。
(この後Windows10でも試しましたが同様に自動認識しました)
この時点までではボタンを押すとスキャン用の赤いレーザーも点灯するので、故障は無いように見えます。
バーコードをかざしてもスキャンしない
では、早速その辺にある商品のバーコードをかざしてスキャンをしようと試みますが、なぜか一向にバーコードを認識しません。
近づけたり、遠ざけたりしても全然読み込みません。
これは、ハズレかなと思ってしばらくバーコードリーダを観察してみると
ここが怪しい・・・・。
写真では分かりにくいですが、スキャン部分の透明なフタが奥に押し込まれて本来の角度よりも斜めになっています。
おそらく落としたりして、何かの外圧でフタがずれてしまったのでしょう。
おかしいと思ったら分解してみよう
基本おかしいと思った時は考えても始まらないので、とりあえず分解してみます。
幸い特殊なネジは採用されておらず、普通のプラスドライバーで開けられそうです。
ネジを外したら、次はスキャン先端部がケースにハマっているので引っ張って外します。
↑修正前
↑修正後
問題の部分。ここの透明なプラスチックの板がやはり本来の角度でなく奥まで押し込まれていました。一旦、透明なプラスチック板を取り外しホコリ汚れも清掃してから正しい位置に固定しました。
次は基盤部分。
この基盤上のバーコードリーダーのスキャンセンサーのレンズはこんな感じ(真ん中の丸い部分)。ここもホコリ汚れが多少ついていたためついでに清掃しておきました。
手直し後、組み直して再テスト
組み直した後、もう一度バーコードをスキャンしてみます。
すると、小気味よい”ピッ”という音がして画面上の文字入力位置にバーコードの数字が現れました。
無事修理完了です!
その後、面白がっていろんなバーコードを読んでみましたが特に問題なし。認識精度も読み込み時間も十分速く快適です。
個人での使い道を考える
さて、仕事ならともかく、個人レベルでこのバーコードリーダーの使い道は何があるかを考えてみます。
1. 気になる商品の詳細をブラウザで検索
例えば、買って来たお菓子等が美味しくて、もっとネットで詳細な情報を調べたいとか通販で大量買いしたい等の時
こんな感じに、その商品のバーコードをスキャンすれば、JANコードの数字経由で素早く商品の検索ができます。
調べたいものが1品ならともかく、数がたくさんある時は非常に効率が良く便利です。
ちなみに、Windows10の場合、画面下部のコルタナの文字入力画面にカーソルを合わせて、バーコードをスキャンすると即座にブラウザで検索結果情報が出ます。これが意外に快適。
2. エクセルのVLOOK UP関数と組み合わせて小規模な商品データベースを構築
アクセス等の専用データーベースソフトを使ってももちろんいいのですが、小規模なデータベースであればエクセルでもVLOOKUP関数でJANコードと紐づければ効率よくデータベースが構築できると思います。
何かをJANコードで管理したい時はお勧めです。
3. 持っている本の管理
これは実際に使用されている方はかなり多いようですが、持っている本をISBN(JANコードのようなバーコード)で管理できるフリーソフトがあります。
本ってたくさん持ってる方は、何巻まで持っているか分からなったりして同じ本を2回買ったりする事が多くあるそうです(自分も何度かあります)。そういう方が、こういうソフトで本を管理すればそういった失敗を防げますし、自分の持っている本を改めて探したい時も便利です。なお、この手のソフトは本のタイトルや作者、発行所などもネット上から検索して自動入力してくれるので、手作業で行うよりかなり効率よくデータベース化できます。
4. ノートパソコンと組み合わせて子供達がリアルお店屋さんごっこする時に使う
なんせ本物のバーコードリーダですので精度は抜群ですし、”ピッ”というリアルな認識音もします。
ノートパソコンと組み合わせれば、読み込んだバーコードの商品の情報が即座に画面に表示されて大喜びでしょう。多分。
5. バーコードバトラー的なアプリを自作して楽しむ。
バーコードの数字をパラメータとして使用し、エクセルのVBAマクロでプログラミングすれば、かつてのバーコードバトラーのような何か面白いアプリが作れるかも知れません。
うーん。いくつか考えてみましたが、あまりうまい使い方が見つからないですねぇ。やはりバーコードは特定の桁数の数字の入力だけが目的なので用途はどうしても自ずと制限されてきます。
QRコードも読めれば文字も扱えるので用途は各段に広がるのですが・・・・・
まぁ、何か個人で面白い使い方をしている人がいたら教えてください。
追記
ちなみにメーカーページでダウンロードしたこのバーコードリーダーのマニュアルによると、この機器自身の設定は設定用の特殊なバーコードを順番に読みこんで行う事が出来るようです。
PC側から特殊なソフトを使う事無く、簡単に設定できるアイデアが面白いと感じましたが、逆に言うとマニュアルを無くすと設定が変更出来ないので一長一短ですね。
バーコードリーダーのマニュアルは、メーカーと品番がわかれば、ネットで探せば手に入ります。これは日栄インテックの製品ですので、そこで手に入りますよ。