以前、電池が不要なゲルマニウムラジオを作成した時にアンテナ製作に興味を持ったので今回も工作ネタ。
前も少し触れたのですが私Naokitはラジオ好きです。しかし、現在の自分の部屋は前からどうも電波の受信状態が悪いのです。放送局によってはノイズがかなり入ります。それなら”radiko(ラジコ)で聞けばいいじゃん”という今風の方もおられるかも知れません。しかし、それはなんか負けた気がしますし、ラジオだと時間帯によっては面白そうな県外の放送も受信できる時もありますよね。
AMラジオの受信レベルを上げたい!
さて、通常のAMラジオは多くの場合、本体内に小型のバーアンテナが内蔵されているので、普通の状態で受信状態を改善しようと思えば単純にラジオ本体の向きをいろいろ変えて改善するしかありません。しかし、その方法では内部アンテナが小型のために受信能力にはどうしても限界があります。それならば、理論上アンテナを大きくすればそれに比例して受信感度は上がるはずです。
という事で、今回は実験も兼ねてAM用のループアンテナを作成していきます。
用意するもの
ネットでググればいろんな作成方法が公開されていますが、自分が用意したものは以下のもの
左から バリコン(可変コンデンサ・260pF)、バリコン用ダイヤル、ポリウレタン銅線 (20M)、L 字型のネジフック(4本)
後は100均で買った 30cmx40cm のMDF材板 1枚
以上です。
アンテナ製作開始
では作製開始~。
MDF材の四隅にL 字型のネジフックをねじ込んでいきます。自分の場合はバリコンを取り付けるため 28cmx30cm の間隔にしました。
板が薄く裏からネジの先が飛び出ている場合は危ないので、一応ホットボンドで固めてカバーしておきましょう。
次にL 字型のネジフックにポリウレタン銅線をコイル状に綺麗に巻いていきます。自分の場合は17回くらい巻きました。
(この作製したいループアンテナの大きさと巻き数の計算方法は奥が深いので今回は割愛します。・・・ってか自分もよく分かりませんw)
ポリウレタン銅線をネジフックに巻くときは、巻き始めと巻き終わりをL字のネジフックに何度か巻きつけほどけないようにしましょう。ホットボンド等で固定してもいいですね。
ポリウレタン銅線の両端をバリコンに取り付けます。出来ればハンダ付けしておきましょう。
ゲルマニウムラジオの作成時にも同様の物を作成しましたが、これはいわゆるコイルにコンデンサを繋げた回路的にはもっとも原始的な同調回路です。
バリコンと余ったポリウレタン線を適当に配線しネジや押しピン等で固定します。
バリコン部拡大。最終的にネジで固定してます。あと写真では見にくいですが板に穴を空けて結束バンドを通しバリコンが動かないように固定しています。
たったこれだけでループアンテナ完成です~。
(ちなみに今回作成したループアンテナは1次コイルのみで、外部のラジオに有線ケーブルでつなぐための2次コイルの配線は作成していません。そのため外部ラジオとの接続は、有線ケーブルではなく、このループアンテナにラジオを近づけることにより起こる電磁誘導の作用で接続します。)
かなりの効果があった!
では使って見ましょう。
適当な位置にループアンテナを立てかけます。今回は作っていませんが足を作って立ててもいいですし、壁面にフックなどで吊るしてもいいと思います。
電源を入れてあらかじめ聞きたい放送局の周波数に合わせたラジオを、このループアンテナの傍に垂直方向に置きます。その後ゆっくりループアンテナ側のバリコンをゆっくり回してしていきます。ラジオ側で受信している放送局の周波数と同調した時に共振作用によってラジオ側に電磁誘導で電波が送られ受信レベルがかなり向上します。
一連の流れを動画にしてみました。ノイズだらけで小さな音量だった放送が、ループアンテナと同調した時にはうるさいぐらい受信レベルが上がり、ノイズも若干軽減されています!上手くいけばこれで地方の面白ローカルラジオ番組を聞くことも出来るようになるかも知れません。
更に大型化すればもっと感度が良くなるはずなので、いずれ更にもっと大きいものの作成にもチャレンジしてみたいと思います。ちなみに今回作成したループアンテナは以前作成したゲルマニウムラジオのコイル部分と置き換えればアンテナ兼コイルとして使えます。
うーん、ラジオって面白い!