先日のジャンクナビをWindows CE化してみた – NV-A004A –

先日、力技で地図更新したナビ

先日、リサイクルショップで980円で買って無理やり地図更新をしたナビを今回はWindows CE化してみたいと思います。

ちなみに、前回のおさらいですが

これが前回のネタにしたナビです。

無事、地図も(力技で)最新版にしたのは良いのですが、ナビとしては名称検索・電話番号検索時のデーターベースが貧弱すぎて結局は住所のダイレクト指定で使うしかないといった、ややアレな感じでしたので他に使い道は無いのか模索しておりました。(ワンセグテレビ機能も受信感度がイマイチ)

そうだ、Windows CE化してみよう!

そんな中、数年前に見た、とあるブログ記事を思い出しました。

https://ameblo.jp/maepen25/entry-11372956015.html

↑この”まえ”さんのブログです。

このナビもそうですが、この時期の中華ナビは大抵Windows CEをベースで作られている事が多く、ちょっとした改造でWindows CEマシンとして使えるようになるとの事。

その方法はというと、簡単に説明すると地図更新時に更新プログラムを入れたMicro SDを挿入すると自動実行プログラムが実行されて地図が更新されるのですが、そのプログラムを後述するWindows CE化するプログラムと置き換えてトリガーとして実行させ、本来は裏方で動作しているWindows CEの画面モードに移行するというものです。

ところでWindows CEって何?

ここで、さっきから話題に出ているWindows CEって何なのさ?って言う方も多いかも知れません。

詳細はWiki等を見て頂ければ詳しいと思いますが、要は軽量版のWindowsです(といってもソフトはPC用とは互換性なし)。当初は様々なCPUで動くため汎用性の高いOSでした。

↑ 画像はWikiより(Windows CE5.0)

Android OSやiOSが普及するずっと前には、組み込み機器向けのOSとしてPocketPCやPDA等のモバイル小型情報機器でそこそこ使用されていました。昔からのゲーマーの方なら、セガのゲーム機のドリームキャストでもカスタマイズされたWindows CEが採用されていたのは有名な話ですね。

まぁ、最近はご存じの通りGoogle社のAndroid OSの爆発的な普及によって、モバイル系OSのシェア的にはかなり厳しい状態になっていますが。現在でも数年前にライセンス料を大幅に下げて、開発は継続されているようです。多分。

とりあえずやってみよう

前述の”まえ”さんのサイトを参考に作業を進めます。

まずは、前回も使用しましたが、トリガーとなる純正の地図更新用のプログラムの構成を見てみます。

これが更新プログラムの中身。どうやら下の2つの”update.exe”と”YGautorun.ini”という2つのファイルがこの自動実行プログラムのトリガーとなるようです。

これを参考に、”いしのなかにいる”のサイト様で提供されている”Mayonnaiser001 + plugins”をクリックしダウンロードしたファイルをMicro SDカードに解凍します。

この中の”Mayonnaiser.exe”のファイル名を→”update.exe”と変更し、次にこのフォルダの中に先ほどの”YGautorun.ini”ファイルをコピーします。

後はMicroSDカードをナビのスロットにセットすれば、自動的にプログラムが実行されWindows CEの画面に移行します。(電源投入前にMicroSDカードを挿入しておいて、電源を入れるだけでもOK。)

(解除したい場合は単純にMicroSDカードを抜いて再起動すれば普通にナビが起動します。)

Windows CEの画面モードが起動した!

この通り、ナビが起動せずにあっさりとWindows CEの画面モードが起動しました。

操作はタッチパネルで行えます。IE等のブラウザも入ってますが当然ネットワークのインターフェースは無いので残念ながらネットは繋がりません。

システムのプロパティを見てみます。正確なWindows CEのバージョンは6.0でした。

・・・って事は正確なOS名は ”Windows Embedded CE 6.0” ですね。

ちなみに搭載メモリは102MBでした。おそらく128MBで26MB程はグラフィック表示等に使っているのでしょうかね。

文字入力時はちゃんとソフトウェアキーボードが表示されます。

付属ソフトは使えるのか

Wordビュアー

あらかじめ旧式のファイル形式(doc形式)に変換すれば表示されました

Excelビュアー

Wordデータと同様に旧式のファイル形式(xls形式)に変換すればこちらも表示されました

PowerPointビュアー

上記と同様に旧式のファイル形式(ppt形式)に変換すればこちらも表示されました

JETCET PDF (PDFビュアー)

数種類のPDFデータを読み込んでみましたが、砂時計マークのままフリーズしたり、エラーが表示されたりしていずれも開けませんでした。基本的に使えませんね。

音楽・動画再生

ナビ側でも使用されているメディアプレイヤーが立ち上がりmp3の音楽ファイルは再生可能

ちなみにmp4形式の動画は再生不可でした。

おそらくナビ側のマルチメディア再生機能のでは対応しているAVI形式は再生可能かと思われますが、今回は面倒なので検証せず。

フリーソフトは動くのか?

・・・・CE用のフリーソフトを数本検証しましたが、どちらも同様のエラーで動作しませんでした

結論

中華ポータブルナビをWindows CE化するにあたって、予想通り実用性はほぼありません。

元々のOSがカスタマイズされて余分な機能をそぎ落としているために、必要最低限のAPIしか組み込まれていないため、あらゆる事に制限が設けられているのだと思います。まぁ、これは元から本来のナビ以外の使用は想定されていないのである意味当然の結果ですね。

まぁ、自分にとっては今回の検証は興味深い内容だったので、知的好奇心がかなり満たされたので満足です。

Author: Naokit

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